お知らせ・ブログ一覧へ戻る

美容室のSEOはどこから手をつけるか|24サイトを運用して分かった着手順


美容室のSEOはどこから手をつけるか|24サイトを運用して分かった着手順

美容室のSEOはどこから手をつけるか|24サイトを運用して分かった着手順

「美容室のSEO、何から手をつければいいですか」と聞かれたときの答えを先に書きます。

記事を書くのは5番目です。先にやることが4つあります。

1. 検索エンジンがそのページにたどり着ける状態になっているか確認する

2. ページごとにタイトルと説明文を書き分ける

3. 店舗情報を正確にし、店舗ごとに中身を変える

4. 口コミなどお客様の言葉をページに載せる

5. ブログ記事を書く

6. サーチコンソールで計測し、直す対象を決める

順番を守る理由ははっきりしていて、1〜4が終わっていない状態で記事だけ増やしても、書いた分がそのまま取りこぼしに変わるからです。弊社は名古屋・愛知を中心に、同一ブランドで24店舗ぶんの美容室サイトを運用しています。あわせて自社サイトの検索データも毎週見ています。その両方から出てきた着手順を、判断の理由つきで書きます。

なぜ「記事を書く」が5番目なのか

自社サイトの実測値を出します。ある1か月(5月18日〜6月16日)のサーチコンソールの数字は、クリック96・表示2,586・平均CTR3.7%・平均掲載順位11.0でした。

この期間で一番もったいなかったのは、記事が足りないことではありませんでした。サービス紹介ページのひとつが、ある地域名を含む検索語で平均掲載順位1.0、つまりほぼ1位で表示されていたのに、クリックが0だったのです。

理由は単純で、そのページに個別のタイトルと説明文が設定されておらず、サイト内の全ページが同じ文言になっていました。検索結果に並んだとき、1位に出ていても「このページに答えがある」と読み取れない見出しだったわけです。

ブログ記事のほうにも同じことが起きていました。表示464回に対してクリック9回、CTR1.9%、掲載順位8.3という記事がありました。順位は1ページ目です。それでも100人中2人しか押していません。CTRが5%になるだけでクリックは約23回、2.5倍になる計算です。

新記事を1本増やして表示464回を取りに行くより、すでに表示されている464回の見出しを直すほうが速い。だから記事は5番目です。

STEP1|検索エンジンがページにたどり着けるか確認する

最初にやるのは、記事ページや下層ページのURLをブラウザに直接貼って開き、そのページ単体が正しく表示されるか見ることです。地味ですが、ここが崩れているとその先の努力が全部無効になります。

美容室サイトで起こりやすいのは、サイト本体は表示の速い構成で作り、ブログだけWordPressで動かしているケースです。この構成では、WordPress側のサイトアドレス設定を1か所間違えるだけで、記事URLがトップページへ転送される状態になります。人が見ると「サイトは表示されている」ので気づきにくいのですが、検索エンジンから見ると記事が存在しないのと同じです。

正しい進め方は、公開直後に記事URLを1本ずつ直打ちして、記事本文が出ること、ブラウザのタブに記事タイトルが出ること、この2つを確認することです。多店舗なら全店ぶん確認します。転送されて記事が見えていない状態を数か月放置すると、その間に書いた記事はすべて評価されません。

同じ記事が2つのURLで見える状態も、この段階で潰しておきます。弊社の自社サイトでは、同じ記事が2系統のURLで検索結果に出ていて、片方だけで62URL・258表示ぶんの露出を食い合っていました。どちらを正とするか決めて、301リダイレクトかcanonical指定で1本に寄せます。

そのときの注意点を2つ。

  • 日本語のURLを転送対象に含めると、サーバー側の再エンコードの影響で転送先を解決できず404になることがあります。転送対象は英数字のURLに絞るのが安全です
  • パーマリンクの設定(末尾スラッシュの有無など)は全店で揃えます。設定が1店だけ違うと、そのURLだけ転送が挟まり、想定と違う中身が返ることがあります

STEP2|ページごとにタイトルと説明文を書き分ける

前述の「1位なのにクリック0」は、この工程を飛ばすと必ず起きます。

タイトルに入れるのは、お店の名前ではなく、お客様が検索窓に打つ言葉です。美容室なら「地域名+美容室」「地域名+白髪染め」「駅名+カラー」あたりが基本で、そこに自店の特徴を1つ足します。説明文を空にしておくとGoogleが本文から適当に抜き出すので、ページごとに書いておきます。

直す順番は、表示回数が多いのにCTRが低いページからです。ここはサーチコンソールを見れば数分で並び替えられます。表示が多いということはすでにGoogleが評価してくれているページなので、見出しを直した効果がその日から出ます。

なお、下層ページをすべて検索に出す必要はありません。判断基準はSEOで下層ページをnoindexにする判断にまとめています。

STEP3|店舗情報を正確にし、店舗ごとに中身を変える

多店舗の美容室サイトはテンプレートを共有して作るのが普通です。効率は上がりますが、そのまま公開すると全店がほぼ同じ中身のページになります。差をつけるのは店舗固有の情報です。

  • 住所、電話番号、営業時間、定休日、駐車場の有無
  • 料金表(同じブランドでも、店舗によって基本メニューの有無や価格帯が違うことがあります)
  • 設備や施術方式の違い
  • 写真(外観、内装、スタッフ)

住所と電話番号は、必ず本部が持つ一次資料と突き合わせてから公開します。実務では、旧サイトに載っていた住所が本部の店舗一覧と食い違っていて、本部側が正しかったという例がありました。GoogleビジネスプロフィールとサイトのNAP(店名・住所・電話番号)が一致していないと地図側の評価にも響くので、旧サイトの記載を正としてコピーしない、というのが安全な運用です。

写真も店舗ごとに割り当てます。24店で同じ画像を使い回すと、ページの違いが文字情報だけになります。弊社では24店それぞれに別の画像を重複なく割り当てました。

テンプレート共有型の運用で、もう1つ想定しておくべきなのが、公開作業のときに別店舗の設定が混ざる事故です。複数店舗のページを同時に生成すると、共通ファイルを書き換える構造上、A店のページにB店の設定が入り込むことがあります。表に出るときは、トップ画像が表示されない、別店舗の情報が出る、といった形になります。予防は2つです。

  • 生成処理を同時に走らせない。排他ロックをかけ、同時実行はエラーで止める
  • 公開後に、全店のページタイトルと画像URLを機械的に突き合わせる。24店なら24件すべて一致することを確認してから作業完了とする

目視で1店ずつ見るのは現実的ではないので、最後は必ず一覧で照合する形にしておきます。

内部リンクもこの段階で入れておきます。弊社では全24店に共通の店舗一覧ページを置き、店舗サイト同士を相互にリンクさせました。回遊が生まれるだけでなく、新店を追加したときに全店から一斉にリンクが張られる状態になります。

STEP4|口コミをページに載せる

ここまで整えたら、次に増やすのは記事ではなく口コミです。理由は、自分で書かずにページの情報量と更新性が増えるからです。

同じブランドの店舗サイトに設置している口コミ機能には、21店合計で1,511件が蓄積されていました。一方、Googleビジネスプロフィール側から取得できた口コミは20店で合計526件です。お客様は書いてくれているのに、その大半が検索結果に出にくい場所に置かれていた、ということになります。この件数差の扱い方はMEO対策は美容室の何をどれだけ変えるのかに整理しています。

口コミ機能を入れるときに、必ずやってほしいことが1つあります。設置したら本番環境で1件テスト投稿し、表示されるところまで確認してから削除することです。

投稿フォームは、送信ボタンが押せて画面が切り替わるだけなら、保存先の設定が抜けていても正常に見えます。実際、投稿の受け口が用意されていない状態のまま設置され、1件も保存されていなかったという例があります。見た目は動いているので、指摘されるまで誰も気づきません。テスト投稿から削除までを公開作業の手順に含めておけば、この種の空振りは防げます。

まだ口コミが0件の店舗については、「口コミはまだ登録されていません」と表示し続けるより、他媒体の口コミページへボタンを1つ置くほうが現実的です。弊社でも口コミが蓄積していない3店には、外部予約媒体の口コミページへ誘導するボタンを一時的に置いています。

STEP5|ブログ記事を書く

やっと記事です。ここで最初に決めるのはテーマではなく、そのテーマに検索需要が実在するかどうかです。

ここを飛ばすと、本数を書いても数字が動かないという結果になります。弊社が自社ブログの実測を確認したとき、力を入れていたある技術テーマは、サーチコンソール上の1か月の表示回数が2回しかありませんでした。本数の問題ではなく、探している人がいない場所だった、というだけの話です。テーマを先に決めて後から需要を確認する順番だと、この状態に気づくまでに何か月もかかります。

テーマを決める前に、想定キーワードで自サイトに表示が出ているかを確認します。表示が数十回でもあるなら、そこは順位を上げれば拾える場所です。ゼロなら、まず表示が出る記事を1本作るところからになります。

もう1つの落とし穴が、記事同士の共食いです。テーマ・記事の型・結論の3つが似た記事が並ぶと、読者には同じ記事に見え、検索側でも評価が分散します。対策は美容室SEOで「記事被り地獄」を脱出した14本設計の全手順に書いたとおりで、記事台帳を持ってテーマと結論の重複を先に潰します。本数を増やすより、既存記事へ内部リンクを集約するほうが順位は動きます。

STEP6|計測して、直す対象を決める

最後は計測です。サーチコンソールの数字を3つに分類し、それぞれ打ち手を変えます。

  • 表示が多い・順位が1ページ目・CTRが低い:タイトルと説明文を直す。一番早く結果が出る
  • 表示がある・順位が15〜50位あたり:内部リンクを集め、本文を加筆する。地域ページがここに沈んでいることが多い
  • 表示がほとんどない:キーワード選定からやり直す。記事を足しても変わらない

弊社の場合、地域名を含むページ(三重・名古屋・岐阜など)がちょうど2ページ目前後に並んでいました。ここは新記事より内部リンクの集約が効く位置です。

この分類を毎週手作業でやると続かないので、取得と分類は自動化しておくことをおすすめします。手順はGA4とサーチコンソールでブログを改善する実務フローにまとめました。

まとめ|最初の1週間でやること

美容室のSEOの着手順は、次のとおりです。

1. 記事URLを直打ちして、単独で表示されるか確認する。同じ内容が2つのURLで出ていないかも見る

2. ページごとにタイトルと説明文を書き分ける。表示が多くCTRが低いページから直す

3. 住所・電話・営業時間・料金・写真を店舗ごとに正確にする。公開後に全店を一覧で照合する

4. 口コミをページに載せる。設置したら本番でテスト投稿し、表示を確認してから消す

5. 需要のあるテーマだけ記事を書く。本数より内部リンク

6. サーチコンソールで3分類し、直す対象を決める

最初の1週間でできるのは1と2です。ここだけでも、すでに表示されている分の取りこぼしはかなり減ります。3以降は月単位の作業になりますが、順番を飛ばさなければ、書いた記事はきちんと積み上がります。

多店舗展開やサイトのリニューアルを控えている場合は、サイトリニューアルでSEOを落とさない移行チェックリストもあわせて確認してみてください。名古屋で美容室・店舗ビジネスのホームページとLINE構築を手がけているgraciautoでは、こうした着手順の設計から運用までを支援しています。

関連記事

2026.08.05

制作会社を変えるときサイトの何を引き継ぐか|受け取っておくべきものと、確認しないと動かなくなる箇所

2026.08.05

中小企業のAI導入は何から始めるか|先に自動化して効く工程と、AIに任せてはいけない工程

2026.08.04

ホームページのバックアップは何をどこまで取れば足りるか|「戻せる状態」の具体的な条件


お知らせ・ブログ一覧へ戻る