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Shopifyの特定商取引法ページの作り方|ページテンプレートからフッター導線まで


Shopifyの特定商取引法ページの作り方|ページテンプレートからフッター導線まで

Shopifyの特定商取引法ページの作り方|ページテンプレートからフッター導線まで

Shopifyで特定商取引法に基づく表記を用意するとき、最初に決めるべきなのは文面ではありません。どこに作るかです。

Shopifyには表記を置ける場所が2つあり、どちらでも公開できてしまいます。だから何も決めずに着手すると、片方を作った人と、もう片方を直した人が別々に存在する状態になります。実際、複数のShopify案件で最後まで残ったトラブルは文面ではなく、この二重管理でした。

先に結論を書きます。

作る場所 URL 向いているケース 注意点
設定 → ポリシー /policies/legal-notice 早く整えたい。決済画面からも辿れるようにしたい 見た目はほぼ固定。多言語・マーケットの設定がある場合は配信が多層になる
固定ページ /pages/tokushoho など サイトのデザインに揃えたい。表組みで整えたい 導線は自分で貼る。作っただけでは誰も辿り着かない

どちらか一方に決める。両方は作らない。 これだけで後の事故のほとんどが消えます。以下、それぞれの作り方と、実装時に詰まる箇所を順に説明します。

ポリシー欄で作る場合の手順

日本を対象にしたストアでは、Shopify管理画面の「設定 → ポリシー」に、返品・プライバシー・利用規約などと並んで特定商取引法に基づく表記の欄が用意されています。ここに本文を入れて保存すると、/policies/legal-notice というURLでページが生成されます。

この方式の利点は、決済まわりの導線に自動で乗ることです。フッターメニューやチェックアウト画面のリンクとして扱われるため、リンクの貼り忘れが起きにくくなります。

一方で、レイアウトはほぼ選べません。編集モーダルにはコードビュー(</>)があり、HTMLを直接触れば表組みも入れられますが、テーマのデザインシステムには乗りません。会社情報を整った表で見せたい場合は次の固定ページ方式になります。

固定ページで作る場合の手順

固定ページ方式は3工程です。このうち2工程目に、Shopify特有の仕様の壁があります。

1. ページを作り、handleを決める

管理画面の「オンラインストア → ページ」で新規作成し、URLのhandleを決めます。ここで最初に決めておくべきなのが綴りの統一です。

実務では tokushoho tokushohou tokusyoho が案件ごとにばらつきます。ローマ字表記に正解がないので、担当者ごとに違う綴りを選んでしまうためです。1サイトの中では問題になりませんが、複数サイトを運用していると「あのサイトはどの綴りだったか」を毎回調べることになります。社内で1つに固定しておくと、後からURLを推測できるようになります。

テーマ側のテンプレート名(page.tokushoho のようなサフィックス付きテンプレート)とURLのhandleは、仕組み上は別物で一致していなくても動きます。ただし揃えておかないと、後任者がどのテンプレートを見ればいいのか分からなくなります。揃えるのはシステム要件ではなく引き継ぎ要件です。

2. テンプレートを割り当てる(リニューアル時の壁)

ページ編集画面の右側で、テーマのテンプレートを割り当てます。ここに知らないと詰まる仕様があります。

Shopifyは、公開中テーマのテンプレートしか選択肢に表示しません。

つまりリニューアル案件で、新テーマをまだ公開していない状態のときは、新テーマ側で用意した page.tokushoho を選ぶことができません。選択肢に出てこないのです。

これは不具合ではなく仕様なので、切替手順の組み方で回避します。

  1. リニューアル作業中は、法定表記系のページをデフォルトテンプレートのまま作成して待機させる(本文は入れておく)
  2. 新テーマを公開する
  3. 公開した直後に、対象ページのテンプレート割り当てをまとめて実施する
  4. 続けてフッターメニューへの追加と、後述する実値の入力を行う

リニューアル当日の作業リストに、この「公開後にやること」を最初から書いておくのが確実です。テーマの見た目だけを確認して終わりにすると、法定表記のページだけ旧デザインのまま残ります。

3. フッターメニューに追加する

固定ページ方式でいちばん多い漏れがこれです。ページは公開されているのに、サイトのどこからも辿り着けない。

ポリシー欄で作った場合はフッターや決済まわりに自動で並びますが、固定ページはリンクを自分で置かないと存在しないのと同じです。「ナビゲーション → フッターメニュー」に、特定商取引法に基づく表記・プライバシーポリシー・利用規約をまとめて追加します。作成した直後にやらないと、そのまま忘れます。

実値はテーマファイルに書かず、管理画面から入れる

ここは実装を外注している場合に特に重要です。

メールアドレス・電話番号・所在地といった実際の値を、テーマのLiquidやJSONテンプレートに直書きすると、次にテーマを更新したときに巻き戻ります。制作側がローカルで持っているファイルには、当然その修正が入っていないからです。

安全な進め方はこうなります。

  • テーマ側には枠(見出し・項目名・レイアウト)だけを持たせる
  • 実値はテーマエディタか管理画面から入力する
  • 実値を入れた後は、そのページのJSONテンプレートをコマンドラインから上書きしない

あわせて、Shopifyのテーマ運用には2つ知っておくべき挙動があります。

挙動 起きること 対処
管理画面の「テーマをカスタマイズ」を開いたままにする その間にコマンドラインから送ったJSONテンプレートが巻き戻される 作業前にカスタマイズ画面のタブを全て閉じる
ローカルの古いJSONテンプレートをそのまま送る テーマエディタで入れた設定が丸ごと上書きされる 送る前に必ずサーバー側の最新を取得してマージする

どちらも、症状が「書き換えたのに反映されない」という同じ形で出ます。原因がコードではなく操作手順の側にあるため、Liquidを読み直しても見つかりません。

記載項目は「書く」だけでなく「変わったとき直せるか」で見る

記載すべき項目は消費者庁の特定商取引法ガイドに示されています。通信販売では、販売業者名・代表者または責任者・所在地・電話番号・メールアドレス・販売価格・送料などの負担・代金の支払時期と方法・引渡時期・返品の可否と条件・申込みの有効期限などが対象で、実装時のチェック項目としてはおおむね14項目前後になります。自社の販売形態によって必要な項目は変わるため、最終確認は必ず公式のガイドで行ってください。

実装側の観点で補足すると、押さえておきたいのは返品条件です。返品の可否と条件を表示していない場合、法律上の原則が適用されるとされています。自社で「未開封のみ」「◯日以内」といったルールを運用しているなら、必ず明記しておく必要があります。書いていないルールは運用していないのと同じ扱いになります。

そしてもう一段先の話として、書いた内容は必ず古くなります。この前提で作るかどうかで、1年後の状態が変わります。

公開後に起きる2つのズレ

ズレ1:事業実態と文言が合わなくなる

実際にあったのが、ギフト注文サイトの特定商取引法ページに、その時点では提供していない業態の記述が残っていたケースです。開設時には妥当だった文面が、サービス内容の変更後もそのまま残っていました。

法定表記は「作ったら終わり」の意識になりやすいページです。次の場面では必ず見直す対象に入れてください。

  • 事務所の移転、電話番号やメールアドレスの変更
  • 返品・キャンセル条件の変更
  • 決済手段の追加(支払方法の記述に影響します)
  • 取扱商品・サービスの追加や終了

このとき見落としやすいのが、同じ情報を載せている他の場所との食い違いです。所在地や電話番号は、ECの法定表記だけでなく、ホームページの会社概要ページやGoogleビジネスプロフィールにも書かれています。片方だけ直すと、事業者情報が場所によって違うという状態になります。会社情報を更新するときは、更新先を一覧にしておくと取りこぼしません。

ズレ2:管理画面を直したのに、本番が変わらない

これがいちばん厄介です。管理画面では新しい内容になっているのに、実際のページを開くと古い内容が表示され続ける、という状態が起こり得ます。

原因は、Shopifyのポリシー配信が多層になっていることです。ベースとなる本文の上に、言語ごとの翻訳レコード、さらにマーケットごとの適応が重なります。過去に誰かが翻訳の層だけを直していると、ベースをいくら直しても、上の層が優先されて配信され続けます。

切り分け方はシンプルです。自分が編集する前の時点で、管理画面の内容とライブページの内容が食い違っているページがないかを最初に確認します。食い違っていれば、その時点で「上の層に別レコードが生きている」と判断できます。ページを再保存してキャッシュを飛ばしても直りません。

対処は、翻訳・マーケット適応の側にも同じ修正を投入することです。なおこの反映は即時ではなく、15〜20分ほど遅れて反映されるケースがありました。直後に見て変わっていないからといって、失敗と判断して別の手を打つ必要はありません。

多言語・複数マーケットの設定を使っていないストアではここまで複雑になりませんが、「管理画面と本番が食い違ったら、まず配信の層を疑う」という観点は持っておいて損がありません。

まとめ

Shopifyの特定商取引法ページで実際に問題になるのは、文面ではなく置き場所と更新経路です。

  1. ポリシー欄か固定ページか、どちらか一方に決める。両方作らない
  2. 固定ページ方式なら、テンプレートの割り当てはテーマ公開後にしかできない前提で切替手順を組む
  3. フッターメニューへの追加までを作成作業に含める。貼り忘れるとページは存在しないのと同じ
  4. メールアドレス等の実値はテーマファイルに書かず管理画面から入れる。テーマ更新で巻き戻る
  5. 移転・条件変更・決済追加のときに必ず見直す対象として運用リストに入れておく
  6. 管理画面を直したのに本番が変わらないときは、コードではなく配信の層を疑う

法定表記のページは、売上に直接効くページではありません。ただし決済審査や広告審査で見られる箇所であり、内容が実態とずれていれば信頼にも関わります。作るときに5分かけて運用の置き場所を決めておくことが、いちばん確実な対策になります。

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