CTA未設置の記事が月241クリック無収益だった/GSC実データで発見した収益化の穴
CTA未設置の記事が月241クリック無収益だった/GSC実データで発見した収益化の穴
「順位1位なのに収益ゼロ」――Search Consoleの28日分データを掘り起こしたら、CTAを置くだけで月6〜10万円が動く記事が19本も眠っていました。
これはgraciautoが運用支援をしている、あるメディアサイトで実際に起きていたことです。美容室やサロンのホームページでも、ブログを書いているのにお問い合わせにつながらない、予約ボタンがどこにもない記事が放置されている――そんな状態は珍しくありません。今回は、私たちが実際にやったデータ分析と改善の手順を、店舗経営者の方にも分かる言葉でお伝えします。
1. なぜ上位表示の記事が収益を生まないのか:CTAの有無が分岐点
Googleで1位を取れている記事があるのに、売上や問い合わせにつながらない。その原因は大半の場合、とてもシンプルです。**記事の中に「次にやってほしいこと」が書かれていない**のです。
美容室で例えるなら、お客様がブログを読んで「このサロン良さそう」と思ったのに、予約ページへのリンクも電話番号もなく、ただ記事が終わっている状態です。これではせっかくの来店意欲が消えてしまいます。
WEBの世界では、この「次にやってほしいこと」への導線をCTA(Call To Action)と呼びます。ボタン一つ、リンク一行でも構いません。CTAがあるかないかで、まったく同じアクセス数の記事が「稼ぐ記事」にも「ただ読まれるだけの記事」にもなります。
今回の案件では、ある運用サイトの上位記事を調べたところ、月間192クリックを集めるトップ記事をはじめ、アクセスの多い記事にCTAがまったく設置されていませんでした。問い合わせページへの誘導率(CTR)が57%・検索順位1位の記事ですら、収益化の仕組みがゼロだったのです。
2. GSCをOAuth連携して248URLの実データを可視化した手順
ここからは少し技術的な話になりますが、「何をどう調べたのか」を知っておくと、外注先への依頼にも役立ちます。
まず、Google Search Console(通称GSC)からデータを取得する必要がありました。GSCとは、Googleが無料で提供している「自分のサイトが検索でどう表示されているか」を確認できるツールです。美容室オーナーの方も、ホームページ制作会社から「Search Consoleを設定しました」と言われた経験があるかもしれません。
今回の案件では、GSCからデータを自動で引き出す際に壁にぶつかりました。通常使われるService Account(サービスアカウント)という接続方式が、GSCの新しい仕様で塞がれていたのです。そこで**OAuth方式**という、ユーザー認証ベースの接続方法に切り替えて構築しました。
OAuth方式を簡単に説明すると、「自分のGoogleアカウントでログインして許可を出す」タイプの連携です。美容室の予約システムでたとえるなら、スタッフ個人のIDでログインして操作するか、店舗の共有キーで自動操作するかの違いに近いものがあります。今回は前者の方式で突破しました。
この連携によって、**28日間で248URL分のクリック数・表示回数・平均順位・CTR**を一括取得できました。手作業でやれば丸一日かかるところを、数分で完了します。
3. 3000imp超の「眠れる記事」を発見するスコアリングの考え方
248本分のデータが手元に揃ったら、次は「どの記事から手を付けるか」の優先順位付けです。graciautoでは以下の基準でスコアリングしました。
**判断基準は3つです。**
1. **表示回数(imp)が3,000回以上**:十分な人の目に触れているか
2. **検索順位が10位以内**:クリックされるポジションにいるか
3. **CTAが未設置**:収益化の導線が抜けていないか
この3条件を満たす記事は、言い換えれば「お客さんが毎日来ている店舗なのにレジが置いていない」状態です。レジを置く(=CTAを設置する)だけで売上が立ちます。
結果として、このスコアリングで**19本の「未収益化の稼ぎ頭」記事**が見つかりました。具体的には、決済利用料に関する解説記事、偽物確率を扱った記事、退会ガイドの記事などが上位に並びました。どれもユーザーの悩みに直接答えている記事で、アクセスは安定しているのにCTAがなかったのです。
美容室のブログに置き換えると、「縮毛矯正の持ちを良くする方法」のような実用記事が月に数百回読まれているのに、記事の最後に予約リンクが一切ない。そんな状態が19記事分あったとイメージしてください。
4. 稼ぎ頭19記事へCTAを一括追加した実装フローと選定基準
見つかった19記事へのCTA追加は、以下の順番で進めました。
ステップ1:CTA内容の選定
記事のテーマと読者の検索意図に合ったCTAを選びます。今回は、記事の内容に関連するアフィリエイトリンクや問い合わせ導線を記事ごとにマッチングしました。
美容室なら、ヘアケア記事には「カウンセリング予約」、カラー解説記事には「カラーメニュー一覧へ」など、**記事を読んだ人が自然に次のアクションへ移れるもの**を選ぶのがポイントです。
ステップ2:設置位置のルール化
CTAは記事末尾だけでなく、**記事中盤(最初のH2見出しの直後)と末尾の最低2箇所**に設置しました。読者は必ずしも最後まで読むわけではないためです。
ステップ3:一括追加の実行
19記事を1本ずつ手作業で編集すると半日仕事になります。今回はテンプレート化したCTAブロックを用意し、WordPress上で効率的に挿入していきました。
ステップ4:上位3記事への追加テコ入れ
特にアクセスの多かった上位3記事(決済利用料・偽物確率・退会ガイド)には、CTAのデザインやコピーをさらに調整し、CV(コンバージョン)機会を最大化しました。
5. weekly_update.pyで週次自動化:Jetpack+GSC+Googleシートを同時運用
CTA設置後の効果測定も重要です。graciautoでは、**weekly_update.py**というPythonスクリプトを組んで、以下の3つのデータを毎週自動で取得・記録する仕組みを構築しました。
| データソース | 取得する内容 | 役割 |
|—|—|—|
| Jetpack統計 | 記事ごとのPV数 | サイト内でのアクセス動向の把握 |
| GSC(OAuth連携) | クリック数・表示回数・順位・CTR | 検索経由の流入状況の把握 |
| Googleスプレッドシート | 上記データの書き込み先 | チームでの共有・時系列での比較 |
美容室経営でいえば、POSレジのデータ・ホットペッパーの閲覧数・来店カウントを毎週自動で一枚の表にまとめてくれる仕組みだと思ってください。
この自動化によって、CTA追加後のクリック数やCTR変化を週次で追えるようになり、効果のあるCTAとそうでないCTAの切り分けが可能になりました。
6. CTA追加後に追うべき指標と次の収益拡大ステップまとめ
CTA設置はゴールではなくスタートです。追加後に見るべき指標を整理しておきます。
- **CTAクリック率**:CTAが表示された回数に対して、何%がクリックしたか。まずは3〜5%を目標にします
- **CV数(コンバージョン数)**:問い合わせ・予約・購入など、最終的な成果につながった数
- **直帰率の変化**:CTAを入れたことで、記事だけ見て離脱する人が減ったか
次のステップとしては、以下の展開が考えられます。
1. **CTAのABテスト**:ボタンの色・文言・位置を変えてクリック率の改善を繰り返す
2. **新たな眠れる記事の定期発掘**:GSCデータの週次取得で、新たに3,000imp超になった記事を自動検知する
3. **CTA先のLP(ランディングページ)改善**:クリックされてもLPが弱ければCVは増えません
美容室であれば、予約フォームの項目数を減らす、電話番号をタップで発信できるようにする、といった改善がこれにあたります。
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今回の事例で最も大きな学びは、**「上位表示されていること」と「収益が出ていること」はまったく別の話**だということです。アクセスがあるのに成果につながらない記事は、CTAを置くだけで景色が変わります。自社のブログやホームページに同じ穴がないか、一度GSCのデータを確認してみることをおすすめします。
もし「うちのサイトも同じ状態かも」と感じた方は、graciautoではGSCデータの分析からCTA設計・自動レポート化までワンストップで対応しています。気になる方はお気軽にご相談ください。
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よくある質問(FAQ)
Q1. CTAとは具体的に何を置けばいいですか?
美容室であれば、「予約はこちら」ボタン、電話番号リンク、LINE友だち追加ボタンなどが代表的です。記事の内容に合った「読者が次にしたくなる行動」へのリンクやボタンを設置します。ブログ記事の末尾だけでなく、記事中盤にも置くと効果的です。
Q2. GSC(Google Search Console)は自分で見られますか?
はい、Googleアカウントがあれば無料で利用できます。ただし、データの読み方や改善アクションへの落とし込みには慣れが必要です。まずは「検索パフォーマンス」画面で、どの記事がどれくらいクリックされているかを確認するところから始めてみてください。
Q3. 記事数が少なくてもCTA改善の効果はありますか?
あります。むしろ記事数が少ないサイトほど、1記事あたりの改善インパクトが大きくなります。まずはアクセスの多い上位3〜5記事にCTAを設置してみて、反応を見るのがおすすめです。graciautoでも、少数記事サイトでの改善事例を多く扱っています。