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静止画バナーをAIで動画広告にする手順|日本語の文字が崩れない生成のやり方と使いどころ


静止画バナーをAIで動画広告にする手順|日本語の文字が崩れない生成のやり方と使いどころ

静止画バナーをAIで動画広告にする手順|日本語の文字が崩れない生成のやり方と使いどころ

「SNS広告は動画の方が反応がいいらしい。でも撮影も編集も頼む予算はない」——美容室や店舗の広告運用で、この壁に当たっている方は多いはずです。InstagramやLINEの広告面はどんどん動画寄りになっているのに、手元にあるのは制作会社に作ってもらった静止画バナーだけ、という状況です。

結論を先に書きます。いま手元にある静止画を、AIの動画生成で10秒程度の広告用動画にすることは実際にできます。ただし、文字やロゴが入った完成済みのバナーをそのままAIに渡してはいけません。渡す前に素材を「画像」「動かす文字」「ロゴなどの固定要素」の3層に分解し、動かしたい文字はプロンプト(AIへの指示文)で1つだけ指定する。これが日本語の文字を崩さずに動画化する正しいやり方です。

この記事では、実際に写真1枚と日本語の指示文だけで、文字崩れのない10秒動画を生成できた手順と実例プロンプト、逆に完成バナーを丸ごと入れたときに何が起きるか、そして広告としての使いどころまでを解説します。

結論:素材を3層に分解してからAIに渡す

静止画バナーの動画化でつまずくかどうかは、生成ボタンを押す前の「素材の分け方」でほぼ決まります。分け方は次の3層です。

中身 扱い方
画像 人物写真・商品写真・背景 AIに入力する(文字が入っていないもの)
動かす文字 キャッチコピー・店名など1フレーズ プロンプトの中で文字列として指定する
固定要素 ロゴ・認証バッジ・料金表記 AIに渡さず、生成後の動画に静止画として重ねる

なぜこう分けるのかというと、動画生成AIは入力した画像を「そのまま動かす」のではなく、画像を参考にしてシーン全体を描き直すからです。写真の中の人物や背景はかなり忠実に引き継がれますが、バナーの上に載っているデザイン文字やロゴは「絵の一部」として再描画されます。日本語の文字を絵として描き直せば、崩れたり誤字になったりするのは避けられません。

一方で、プロンプトの中で「この文字列を表示して」と指定した文字は、最近のモデルではきれいに描画されます。つまり「文字は画像で渡すと崩れ、指示文で渡すと崩れない」。この非対称性を知っているかどうかが、成否の分かれ目です。

実例:写真1枚と日本語プロンプトで10秒動画ができた

実際の生成例を紹介します。使ったのはGoogleの動画生成モデル(Gemini上で「動画を作成」から利用できるもの)です。入力したのは文字の入っていない人物写真1枚と、次の日本語プロンプトだけです。

> 男性が振り返ってこちらに指を立てる。「江川誠一 WEBコンサルタント」という文字が人物の周りをぐるりと回って、最後に停止する動画にしてください。文字は崩さず読みやすく、顔は元の画像を維持してください。

生成にかかった時間は約30秒。結果は、指定した文字列が3Dで人物の周りを回転し(背面に回ると鏡文字になる立体的な動き)、正面で止まるという動画になりました。日本語の文字崩れはゼロ、顔も元の写真と同一人物のままです。SNSで「すごい」と話題になっていた海外事例と同じ品質のものが、日本語の指示文だけで出てきました。

このプロンプトには、そのまま流用できる型が入っています。

  1. 人物の動きを1つ指定する(振り返って指を立てる)
  2. 表示する文字列をカギ括弧で1つだけ書く
  3. 文字の動きと終わり方を指定する(周りを回って最後に停止)
  4. 維持してほしいものを明示する(文字は崩さず・顔は元の画像を維持)

特に4つ目の「維持指示」は重要です。書かなくても動画は生成されますが、書いた方が顔の同一性と文字の可読性が安定します。

完成バナーを丸ごと入れると何が起きるか

「バナーに文字が入ったままでも、『この文字を動かして』と頼めばいいのでは」と考えたくなりますが、これは避けてください。ロゴ・テキスト5ブロック・バッジ3個が入った告知バナーで検証したところ、次のことが起きると確認しています。

  • 冒頭のシーンで文字が全部消え、人物だけになる
  • 文字はAIが描き直すため誤字が出る(「サロンオーナー向け」が「サロントオーナー向け」になる、など)
  • 同じ文字列が画面の左右に重複して現れる
  • 金色の明朝体で組んだデザイン書体が、ただの白フチ文字に劣化する
  • ロゴとバッジは最後まで復元されない

原因は先ほど書いたとおり、AIが元のデザインを保持せず、シーンごと再生成するためです。デザイナーが組んだレイアウトや書体は、AIにとっては「参考画像の柄」でしかありません。「既存デザインの文字を動かす」ことは現状の動画生成AIにはできない、と割り切るのが正しい判断です。

広告で誤字はそれだけで信頼を落としますし、審査落ちの原因にもなります。完成バナーしか手元にない場合は、制作会社に文字なしの元画像(人物や商品だけのレイヤー)をもらうか、写真素材から作り直す方が結局早く済みます。

手順:静止画から広告用動画を作る5ステップ

実際の作業手順に落とすと、次の5ステップです。

1. 文字なしの画像を用意する

人物写真・商品写真・店内写真など、文字の載っていない画像を1枚用意します。バナーの完成データしかない場合は、文字を載せる前の元写真を使います。画像に小さな文字が写り込んでいる程度なら問題ありませんが、「文字が主役」の画像は避けます。

2. 動かす文字を1フレーズに絞る

バナーに載っている情報を全部動かそうとせず、1つの文字列だけ選びます。店名、キャンペーン名、キャッチコピーのどれか1つです。文字数の目安は15文字前後まで。長い文は途中で崩れるリスクが上がります。

3. プロンプトを4要素で書く

前述の型どおり、「人物(商品)の動き」「表示する文字列」「文字の動きと終わり方」「維持指示」の4要素で日本語の指示文を書きます。英語に翻訳する必要はありません。日本語のまま指定した方が、日本語文字列の扱いはむしろ確実です。

4. 生成して3点を確認する

生成された動画は、必ず次の3点を確認します。

  • 誤字がないか:一時停止してフレーム単位で見る。動いている文字は再生中だと誤字に気づきにくい
  • 顔・商品が実物と同一か:広告に使う以上、実在の人物・商品と違うものを見せてはいけません
  • 文字が最後まで読めるか:回転や移動の途中で読めない時間が長すぎないか

無料枠には生成回数の制限があるため、1回ごとにプロンプトを微修正して確認するサイクルを回します。数打ちではなく、1回目のプロンプトの精度で勝負する意識の方が結果的に早く仕上がります。

5. ロゴなどの固定要素を後から重ねる

ロゴ・認証マーク・注釈などの固定要素は、生成後の動画に静止画として合成します。動画編集アプリで四隅に置くだけの作業なので、CapCutなどの無料アプリで十分です。プログラムで処理する場合も、動画の全フレームに同じ位置で画像を重ねるだけなので、Pythonの画像処理ライブラリ(OpenCV)で数行で書けます。「動くものはAIに作らせ、動かないものは後から乗せる」という分担にすると、ロゴの変形・消失というリスクそのものが消えます。

使いどころと判断基準

できあがった10秒前後の動画は、次の用途に向いています。

  • InstagramやLINEの広告:静止画バナーと同じ枠に動画で入稿できる面が多く、フィードで指を止める力は静止画より強い
  • SNSのオーガニック投稿:告知投稿を静止画から動画に差し替えるだけで滞在時間が変わる
  • LINE公式アカウントのリッチメッセージ的な配信:新メニュー告知などを動画で送る

一方で、向いていない用途もあります。テレビCMのような長尺・複数カットの構成、実際のサービス風景を見せるべき広告(施術の様子など)は、AI生成ではなく実写で撮るべき領域です。AI動画はあくまで「静止画の延長線にある、指を止めるための短い動き」と位置づけるのが現実的です。

運用上の注意も2つあります。

  1. 人物写真の権利:AIに人物写真をアップロードする際、コンテンツ生成への利用に同意する確認が表示されます。スタッフやモデルの写真を使う場合は、本人の許諾範囲にAI加工が含まれるかを先に確認してください
  2. 実物との同一性:生成の過程で顔や商品が微妙に別物になることがあります。広告で「実在と違うもの」を見せれば、来店時のガッカリと信頼低下に直結します。確認ステップを飛ばさないことです

まとめ

静止画バナーの動画化は、撮影も編集ソフトの習得も不要になった一方で、「何をAIに渡し、何を渡さないか」の設計がすべてになりました。要点をまとめます。

  • 素材は「画像・動かす文字・ロゴ」の3層に分解する。完成バナーを丸ごと渡さない
  • 文字は画像で渡すと崩れ、プロンプトで渡すと崩れない。動かす文字は1フレーズだけ指示文に書く
  • プロンプトは「動き・文字列・終わり方・維持指示」の4要素。日本語のままでよい
  • 生成後は誤字・同一性・可読性の3点を必ず確認する
  • ロゴなどの固定要素は生成後に静止画として重ねる

手元のバナーが1枚あれば、今日から試せる手順です。広告の入稿先や配信設計まで含めて相談したい方は、お問い合わせからご連絡ください。

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